首(むちうち)・腰の後遺障害について

交通事故で怪我を負った場合、首や腰に後遺障害が残ることが非常に多いです。頸椎捻挫や腰椎捻挫などと診断されることが多く、なかでも頸椎捻挫は「むちうち」という呼び名で知られています。

では、頸椎捻挫や腰椎捻挫になったら、どのような症状が出て、どの程度の後遺障害の等級認定が受けられるのでしょうか?

今回は、交通事故の首・腰に関する後遺障害について、解説します。

 

1.頸椎捻挫、腰椎捻挫とは

交通事故でけがを負うと、頸椎捻挫や腰椎捻挫の症状が出ることが多いです。頸椎捻挫や腰椎捻挫は、首や腰に大きな衝撃が加わり、首や腰が大きく曲がった結果、首や腰の筋肉や靭帯、脊髄などが損傷することで発症します。

ところで、「むちうち」というのは正式な診断名ではありません。診断書には、頸椎捻挫、外部性頚部症候群、頸部挫傷などと記載されることになります。

 

2.頸椎捻挫や腰椎捻挫の症状

頸椎捻挫や腰椎捻挫では、以下のような症状が生じることが多いです。

  • 肩が重い、肩こりがする
  • 首の筋肉が痛い
  • 頭痛
  • めまいや耳鳴りがする
  • 目のかすみや疲れ
  • 吐き気
  • 腕や手の痛み
  • 握力が弱くなる
  • 足や指先がマヒする

また、症状が重いケースでは、以下のような症状が現れることもあります。

  • 筋萎縮
  • 首や肩が麻痺する
  • 視覚や聴覚の覚異常
  • 認知能力や記憶能力が低下する

こうした症状は、事故直後に現れることが多いですが、数日後や数週間後に現れることもあります。そこで、交通事故で首や腰に衝撃を受けた場合は、自分では痛みやしびれなどの自覚症状を感じなくても、すぐに病院を受診しておくべきです。

 

3.頸椎捻挫や腰椎捻挫で認められる後遺障害の等級

次に、頸椎捻挫や腰椎捻挫で認められる後遺障害の等級は、

  12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの

  14級9号 局部に神経症状を残すもの

のどちらかになります。

12級13号が認められるためには、頸椎捻挫や腰椎捻挫の症状が「他覚的に証明されて、神経学的にも証明ができる」ことが必要です。

つまり、被害者が痛みやしびれなどの自覚症状を感じているだけでは足りません。レントゲン(XP)やMRI、CTなどの画像診断によって、症状の原因を証明できることが必要になります。さらに、ジャクソンテスト、スパークリングテスト、腱反射検査などの神経学的所見からも、異常が証明される必要があります。

これに対し、14級9号の場合には、神経症状が「医学的に説明可能」であれば認定されます。他覚的所見による証明までは不要であり、画像に異常がなくても、本人の訴える自覚症状が合理的で医学的に説明可能であれば、認定してもらえる可能性があります。

 

4.画像所見について

既に説明したように、後遺障害として認定されるかどうか、どの等級に認定されるかにおいては、画像診断によって症状の原因が証明できることが重要となっています。そして、画像診断の中ではMRIが最も重要と考えてください。

事故後は、できる限り早い時期に病院で診察を受けるべきなのは勿論ですが、しっかりとした証拠を残すため、MRIの撮影も早い時期にしてもらっておくべきです。

MRIを撮影していなかったり、事故から何ヶ月も経ってからMRIを撮影したりしたケースでは、後遺障害の認定を受けることが難しくなる場合があるので注意が必要です。

 

5.頸椎捻挫や腰椎捻挫の慰謝料は?

頸椎捻挫や腰椎捻挫になった場合の慰謝料は、認定される等級によって異なります。12級では290万円程度、14級では110万円程度となります。

 

6.さいごに

頸椎捻挫や腰椎捻挫で後遺障害が残った場合、まずは適切に等級認定を受けることが大切です。自分ではうまく手続きできないことも多いので、弁護士に相談することをお勧めします。

 

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