鼻の後遺障害について

交通事故に遭って不幸にも怪我をしてしまったら、身体のさまざまな場所に後遺障害が残ってしまうことがあります。

鼻を怪我してしまうこともありますが、その場合、どのような後遺障害が認められる可能性があるのでしょうか?今回は、鼻に関する後遺障害の種類と等級について解説します。

1.鼻の後遺障害の種類

鼻に後遺障害が残る場合には、

  • 鼻の欠損による後遺障害
  • 鼻の欠損を伴わない後遺障害

の2種類に分けることができます。

そこで、以下では、それぞれについて、どのようなケースなのか、見てみましょう。

2.鼻の欠損による後遺障害

鼻の欠損による後遺障害とは、どのようなものでしょうか?

これは、交通事故で鼻のあたりにけがをして、鼻の軟骨の全部や大部分が失われてしまったケースです。

鼻の欠損によって、鼻の機能に著しい障害が残った場合、後遺障害9級が認められます。著しい障害とは、鼻呼吸が困難になった場合、または嗅覚が失われた場合を言います。

鼻の欠損が大部分ではなく、著しい障害が残らなかった場合でも、外貌醜状に該当する可能性が高いです。この場合には、後遺障害12級の認定を受けることができます。

なお、鼻の欠損が起こった場合、鼻の欠損による後遺障害と外貌醜状の両方に該当することが多いですが、その場合であっても併合認定は行われず、どちらか高い方の等級によって認定されます。たとえば、鼻の大部分が欠損したら、外貌醜状として7級に該当することが普通です。その場合、7級と9級を併合するのではなく、7級としての認定を受けることになります。

3.鼻の欠損のない後遺障害

次に、鼻の欠損を伴わない後遺障害について、見てみましょう。

これは、鼻の軟骨を物理的に欠損してはいないけれども、鼻の機能が低下してしまう後遺障害のことです。

完全に嗅覚が失われた場合や鼻呼吸が困難になった場合には12級が認められますが、嗅覚が低下しただけの場合には14級となります。

なお、嗅覚が失われたことを確認するためには、T&Tオルファクトメーターというテストまたはアリナミン静脈注射による静脈性嗅覚検査を実施します。嗅覚の低下は、T&Tオルファクトメーターというテストを実施します。

4.鼻の後遺障害と逸失利益

なお、鼻の後遺障害が残った場合について、労働能力は低下しないとして、相手の保険会社から逸失利益(労働能力の喪失)を否定されることが多いです。

しかし、職業の性質や被害者の年齢、性別などにより、鼻の後遺障害でも逸失利益が認められる可能性は十分にあります。実際に、鼻の後遺障害が残った事例において、逸失利益を認めた判例もあります。相手が逸失利益を否定してきても、簡単に諦める必要はありません。

 

鼻に後遺障害が残ってしまうと、鼻呼吸が困難になったり、嗅覚が失われたりして、日常生活や仕事への影響が少なからず生じるものです。

こうした後遺障害が残ったら、確実に後遺障害の等級認定を受けて、適切な慰謝料や逸失利益の支払いを受けることが重要です。

交通事故後、鼻に何らかの症状が残った場合には、弁護士に相談をして適正な金額の賠償金を請求しましょう。

 

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