だいち法律事務所

  死亡事故 Cases1

 

死亡事故
確定年:平成28年5月26日判決
裁判所:神戸地方裁判所

 
【事案の概要】
被害者は、5人の友人とともに、ワンボックスカーに乗ってドライブに出かけました。目的地までの道中、片側2車線の道路を走行していた際、運転者の運転ミスによって車の制御ができなくなりました。この結果、ワンボックスカーは、中央分離帯の縁石とガードレールに衝突した後、車体右側面を下にして横転滑走するなどしました。
この事故によって、2列目座席に乗車していた被害者は、頭部を車体と路面に挟まれてしまった結果、重症頭部外傷を負って死亡しました。

受任後の対応

ご遺族から、ご依頼を頂いたのは、これから加害者の刑事手続が進み始めるという早い時点でした。
ご遺族は、加害者に厳罰を科すことを希望していたため、起訴前から検察官と連絡を取り合いました。そして、加害者が起訴された後は、被害者参加制度を利用し、加害者の刑事手続に関与しました。
刑事裁判では、加害者に対して被告人質問を行うなどして、事故状況の詳細を明らかにしたり、事故後の対応の意図や反省の有無を問い質しました。

裁判の争点

ご遺族は、損害賠償請求について、裁判での解決を希望されていました。そこで、刑事手続の終了後、速やかに提訴しました。
この裁判における主な争点は、以下のとおりでした。
・過失相殺
被害者のシートベルト不着用という事実に基づいて過失相殺を行うべきか
・逸失利益の基礎収入
死亡時に高校生だった女性の基礎収入として、男女計・学歴計・全年齢平均の賃金センサスを採用すべきか
・死亡慰謝料
加害車両の搭乗者傷害保険金が支払われる場合に、死亡慰謝料の額を算定する際に考慮すべきか

裁判所の認定

1過失相殺

被告は、被害者死亡したのは、シートベルト不着用だったことが大きな原因であると主張して、20%の過失相殺を行うべきだと主張しました。
これに対し、こちらは、
運転者の安全運転を軽視する態度
運転の経験や技量の不足
制限速度超過での運転の継続
不適切なハンドル操作
などの事実を明らかにし、故意と同視できるほどの重大かつ悪質な注意義務違反によって事故を発生させたのであるから、過失相殺を行うのは相当ではないと主張しました。
裁判所は、こちらの主張が相当であると認め、過失相殺を行わず、被告に100%の責任を認めました。

2基礎収入 

死亡時に高校生だった女性の基礎収について、被告は、女子・学歴計・全年齢平均の賃金センサスである約353万円とすることが相当であると主張しました。
これに対し、こちらは、男女計・学歴計・全年齢平均の賃金センサスである約468万円を用いるべきと主張しました。
裁判所は、原告の主張に従った認定を行ってくれました。 

3死亡慰謝料の額

被告は、被告側が契約していた自動車保険(共済)から搭乗者傷害保険金501万円が支払われる見込みであることを根拠に、死亡慰謝料の金額を大幅に減額すべきであると主張しました。
これに対し、こちらは、
本件事故態様の悪質性を十分に考慮すべきこと
事故後の被告の謝罪対応などが不十分であること
過去の裁判例
などを根拠として、搭乗者傷害保険金が支払われることを大きく考慮すべきではないと主張しました。
裁判所は、死亡慰謝料として2200万円を認定しました。搭乗者傷害保険金として501万円が支払われる見込みであったこと、近親者固有の慰謝料として両親に各200万円、姉妹に100万円が認められたことを考慮すれば、高水準の死亡慰謝料が認められたと評価できると思います。

弁護士のコメント

この事案では、事故直後の早い段階からご依頼を頂きました。このため、刑事裁判への対応から、損害賠償請求事件の解決まで、交通事故において生じる全ての段階における法的対応に当たらせていただきました。 

1刑事手続

検察庁と裁判所に対し、ご家族が厳罰を望んでられることを明確に伝えました。そして、運転者が起訴された後は、被害者参加制度を利用し、できるかぎり多くの記録(資料)を入手して検討を加え、公判廷で実施された被告人質問において、事故前後の状況、事故態様などについて質問し、事実を明らかにしました。
この対応をしたことが、後々の民事裁判における過失相殺の主張に役立ちました。

2損害賠償請求手続

自賠責保険金の請求をしないで訴訟を提起することを選択しました。
訴訟では、特に過失相殺を否定させることを主眼に置いて、綿密な主張と立証を行いました。この結果、裁判所に過失相殺を否定する判断を示してもらうことができました。また、その他の争点においても、十分な水準の結果を得ることができました。 

3最後に

ご家族は、当初から、被害者に落ち度がなかったことを証明したい(=過失相殺を否定したい)という強い思いを持っておられました。ご依頼を頂いた当初から、その思いに応えられるように最善を尽くそうと考えて対応に当たりました。裁判所に過失相殺を否定してもらうことができ、ご家族にご納得を頂ける結果を得ることができたと考えています。

 
 

 死亡事故
確定年:平成28年5月26日判決 裁判所:神戸地方裁判所

 
【事案の概要】
 被害者は、5人の友人とともに、ワンボックスカーに乗ってドライブに出かけました。目的地までの道中、片側2車線の道路を走行していた際、運転者の運転ミスによって車の制御ができなくなりました。この結果、ワンボックスカーは、中央分離帯の縁石とガードレールに衝突した後、車体右側面を下にして横転滑走するなどしました。
この事故によって、2列目座席に乗車していた被害者は、頭部を車体と路面に挟まれてしまった結果、重症頭部外傷を負って死亡しました。

受任後の対応

ご遺族から、ご依頼を頂いたのは、これから加害者の刑事手続が進み始めるという早い時点でした。
ご遺族は、加害者に厳罰を科すことを希望していたため、起訴前から検察官と連絡を取り合いました。そして、加害者が起訴された後は、被害者参加制度を利用し、加害者の刑事手続に関与しました。
刑事裁判では、加害者に対して被告人質問を行うなどして、事故状況の詳細を明らかにしたり、事故後の対応の意図や反省の有無を問い質しました。

裁判の争点

ご遺族は、損害賠償請求について、裁判での解決を希望されていました。そこで、刑事手続の終了後、速やかに提訴しました。
この裁判における主な争点は、以下のとおりでした。
  ・過失相殺
   被害者のシートベルト不着用という事実に基づいて過失相殺を行うべきか
  ・逸失利益の基礎収入
   死亡時に高校生だった女性の基礎収入として、男女計・学歴計・全年齢平均の賃金センサスを採用すべきか
  ・死亡慰謝料
   加害車両の搭乗者傷害保険金が支払われる場合に、死亡慰謝料の額を算定する際に考慮すべきか

裁判所の認定

1 過失相殺

被告は、被害者死亡したのは、シートベルト不着用だったことが大きな原因であると主張して、20%の過失相殺を行うべきだと主張しました。
これに対し、こちらは、
  運転者の安全運転を軽視する態度
  運転の経験や技量の不足
  制限速度超過での運転の継続
  不適切なハンドル操作
などの事実を明らかにし、故意と同視できるほどの重大かつ悪質な注意義務違反によって事故を発生させたのであるから、過失相殺を行うのは相当ではないと主張しました。
裁判所は、こちらの主張が相当であると認め、過失相殺を行わず、被告に100%の責任を認めました。

2 基礎収入 

死亡時に高校生だった女性の基礎収について、被告は、女子・学歴計・全年齢平均の賃金センサスである約353万円とすることが相当であると主張しました。
これに対し、こちらは、男女計・学歴計・全年齢平均の賃金センサスである約468万円を用いるべきと主張しました。
裁判所は、原告の主張に従った認定を行ってくれました。 

3 死亡慰謝料の額

被告は、被告側が契約していた自動車保険(共済)から搭乗者傷害保険金501万円が支払われる見込みであることを根拠に、死亡慰謝料の金額を大幅に減額すべきであると主張しました。
これに対し、こちらは、
  本件事故態様の悪質性を十分に考慮すべきこと
  事故後の被告の謝罪対応などが不十分であること
  過去の裁判例
などを根拠として、搭乗者傷害保険金が支払われることを大きく考慮すべきではないと主張しました。
裁判所は、死亡慰謝料として2200万円を認定しました。搭乗者傷害保険金として501万円が支払われる見込みであったこと、近親者固有の慰謝料として両親に各200万円、姉妹に100万円が認められたことを考慮すれば、高水準の死亡慰謝料が認められたと評価できると思います。

弁護士のコメント

この事案では、事故直後の早い段階からご依頼を頂きました。このため、刑事裁判への対応から、損害賠償請求事件の解決まで、交通事故において生じる全ての段階における法的対応に当たらせていただきました。 

1 刑事手続

検察庁と裁判所に対し、ご家族が厳罰を望んでられることを明確に伝えました。そして、運転者が起訴された後は、被害者参加制度を利用し、できるかぎり多くの記録(資料)を入手して検討を加え、公判廷で実施された被告人質問において、事故前後の状況、事故態様などについて質問し、事実を明らかにしました。
この対応をしたことが、後々の民事裁判における過失相殺の主張に役立ちました。

2 損害賠償請求手続

自賠責保険金の請求をしないで訴訟を提起することを選択しました。
訴訟では、特に過失相殺を否定させることを主眼に置いて、綿密な主張と立証を行いました。この結果、裁判所に過失相殺を否定する判断を示してもらうことができました。また、その他の争点においても、十分な水準の結果を得ることができました。 

3 最後に

ご家族は、当初から、被害者に落ち度がなかったことを証明したい(=過失相殺を否定したい)という強い思いを持っておられました。ご依頼を頂いた当初から、その思いに応えられるように最善を尽くそうと考えて対応に当たりました。裁判所に過失相殺を否定してもらうことができ、ご家族にご納得を頂ける結果を得ることができたと考えています。