交通事故の被害者がしてはいけない行動とは?

交通事故に遭ってしまったとき、被害者側が「やってはいけない」行動があることをご存じでしょうか。交通事故に遭った場合、思わぬトラブルで気が動転してしまい、つい軽率な行動をとってしまいがちです。しかし、後々不利益を被らないためにも、NG行動を知っておきたいところ。
そこで今回は、交通事故直後の対応について解説します。

交通事故の被害者がしてはいけない行動6つ

交通事故の被害者には、後々の示談などを考慮した行動が求められます。そこで、不利益を回避するための行動を整理してみました。その行動とは、主に以下の6つです。

1.示談の約束をしない
事故直後は、事故の状況やケガの具合が確定していないため、まだ示談の話をできる状況ではありません。この時点で示談に応じてしまうと、後々、損害賠償が満足に受けられなくなる可能性があります。金銭は簡単に受け取らず、必ず弁護士を間に挟んで話をする旨を伝えましょう。

2.「小さい事故だから」と警察への報告を省かない
よく勘違いされている方がいますが、交通事故では被害者にも、警察への報告義務があります。これは、道路交通法第72条1項に規定されています。

“道路交通法第72条1項
この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。”

また、警察への報告を怠ることで、道路交通法第119条1項10号による罰則が適用される可能性もあります。(3か月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金)交通事故に遭ったら、すぐに警察に連絡するようにしましょう。

3.警察に対して事故状況を正確に説明する
急に大きなトラブルに見舞われた後ですから、気が動転してしまうこともあると思います。
しかし、警察は、当事者から、事故の発生状況を聴き取り、実況見分調書や供述調書を作成します。実況見分調書や供述調書は、後に裁判や示談で「過失割合」を決めるときに重要とされている書類です。過失割合によって被害者が受けとれる賠償金の額が大きく変わってしまうことがあります。
ですから、冷静になって事故状況を思い出し、正確に警察に伝えるようにしましょう。そして、少しでも違うと思ったことは認めないようにしましょう。
質問への回答ではなく、「証言」のつもりで対応することをおすすめします。

4.安易に「だいじょうぶ」「すみません」と言わない
事故直後は興奮状態にあるため、ケガが軽い場合は気が付かない可能性があります。数時間後になって痛みが出ることも少なくありません。
そのため、事故現場で安易に「だいじょうぶです」と言わないようにしましょう。後々の示談で、平静を装ったことが不利に働くこともあるからです。
また、どちらがどれだけ悪いかは、その場で判断できないため、過度な謝罪も控えるべきです。

5.通院や治療は途中でやめない
慰謝料の算定においては、通院の期間が重要とされています。そのため、医師の指示に従い、症状が固定されるまで通院を続けましょう。
自己判断で通院をやめてしまうと、交通事故とケガの因果関係が立証しづらくなる可能性があります。通院した記録や医師が作成したカルテは重要な「証拠」なのです。

6.治療で浪費をしない
ケガの治療のためにはさまざまな経費がかかります。例えば、入院費や通院のための交通費などです。このとき、一定の金額は保険会社から支払われても、「個室料金」や「タクシー代」などは、給付の対象外になりがちです。
過剰に経費をかけず、常識的な範囲内で治療を続けるようにしましょう。

全てを守るのは難しい…だからこそ弁護士に連絡を

急なトラブルですから、6つのNG行動を、全て回避するのは難しいかもしれません。加害者側や保険会社との示談交渉で、弁護士の力は必須と言っても良いでしょう。
冷静かつ客観的に状況を判断できるパートナーとして、交通事故に強い弁護士への依頼を検討してみてください。