休業損害は1日いくら請求できる?

当事務所にお寄せいただいたご質問にお答えいたします。

 

歩行中に車に衝突され、全治1か月の怪我を負って入院しました。仕事を休んだせいで支払われる給与が減らされてしまいます。保険会社からはこの休んだ分の補償も受けられるのでしょうか?損害の金額は自分で算出することはできますか?

 

交通事故の被害者が事故によって仕事を休まざるを得なくなった場合、通常であれば、休んだ期間分の収入を失うはずです。このことを休業損害といいます。休業損害は、保険会社との示談で特に揉めやすい項目の一つです。ここでは、休業損害の概要と損害額の計算方法についてご紹介します。

 

 

休業損害の算出方法

休業損害の賠償額を計算するためには、「日額基礎収入」の算出が欠かせません。これは、仕事をしていれば得られたはずの1日あたりの収入のことをいい、この金額に実際に休んだ日数をかけて賠償額を計算します。

 

サラリーマンなどの給与所得者の場合、事故の直前3ヶ月分の給与の平均値が日額基礎収入となります。給料は、手取り額ではなく税込の金額で計算し、賞与は計算に含みません。

例えば、824日に事故で負傷し、30日間入院をした会社員の方で、直近3ヶ月の給与が次のような金額だったとします。

 

5月分 227690

6月分 255203

7月分 249481

 

日額基礎収入=227690円+255203円+249481円÷908137円 となります。

 

この日額基礎収入額に入院した日数をかけると8137円×30=244110円となり、保険会社に請求する休業損害の金額を算出することができます。

 

 

サラリーマン以外の日額基礎収入額の算出方法

雇用されていない被害者の場合、休業損害は主に次のように計算します。

・自営業・フリーランス…前年度の確定申告額を参考に算出します。確定申告額よりも実際の収入が多い場合、帳簿などの資料によって実際の収入額を主張することも可能です。

・農業・漁業者…前年度の年収を365で割り1日あたりの賃金を算出。そして就業日数をかけて算出します。

・主婦…厚生労働省が発行する「賃金センサス」(年齢別平均月額給与額)をもとに日額基礎収入を算出します。

・無職者・求職者…収入のない無職者には、原則として休業損害が認められません。ただし、求職者ですでに内定先が決まっている場合や、就職活動を行った実績があることを証明できる場合は、休業損害が認められることあります。

 

なお、幼児や労働による収入のない学生、年金生活者には休業損害は認められません。

 

 

休業損害の計算についてわからないことがあれば弁護士に相談を

先述した通り、休業損害の金額は、保険会社との示談交渉で揉めやすいため、なかなか交渉がまとまらないことがあります。休業損害の正確な請求額を知りたい方は、交通事故に詳しい弁護士にご相談ください。保険会社が提示する示談金額が妥当な金額かどうかがわかりますし、弁護士に依頼すれば保険会社との示談交渉や、休業損害を請求するために必要な手続きを一任できます。

 

「週3日勤務の自分の場合はいくら受け取れるか」「仕事を休んだ影響で賞与も減らされたら」といった判断に迷うケースでも、弁護士が対応いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。