事故後にむちうち症を発症した場合

「むちうち症」は、首に強い衝撃が加わり、首がむちのようにしなった結果、

神経や筋肉が損傷してしまうケガのことをいいます。交通事故後にむちうち症を発症した場合、どのように対処すればいいでしょうか。

 

「むちうち症」は事故からしばらく経ってから起こる

むちうち症は、事故直後から痛みを感じない場合も多く、事故から数時間あるいは数日たってから痛みが出てくることがあります。

意識不明の状態やひどい出血などで明らかに負傷していればすぐに救急車で病院に運ばれますが、

むちうち症は目に見えない症状で、しかも事故直後は痛みを感じていないために、病院に行く必要がないと判断されがちです。

 

ところが、むちうち症は事故後しばらくしてから症状が出てきます。

具体的には、首や肩の痛み、頭痛、吐き気、しびれ、倦怠感など、症状はさまざまです。

 

これは、突然の事故に遭遇して興奮状態になり、アドレナリンが血中に分泌されたことによって、

痛みなどの症状に気づきにくくなるために起こると考えられています。

 

交通事故で強い衝撃を受けていても、直後は痛みを感じないため、「自分は大丈夫」と誤認しているかもしれません。

後続車や側面から強い衝撃を受けた場合は、その時に症状が出なくても病院に行くべきでしょう。

 

 

事故後に症状が出た場合、すぐに医師の診断を受ける

むちうち症の症状が出た場合、事故との因果関係を証明するため、早めに医師の診断を受けましょう。

事故から日数が経つと、症状と事故との因果関係を疑われ、保険会社に損害賠償金を請求できなくなるおそれがあるためです。

 

事故による負傷なら、損害賠償請求が可能です。

特にむちうち症は、数週間にわたる治療を継続する必要がある場合がほとんどで、治療のために仕事を休んだことによる休業損害や、

むちうち症によって労働能力が落ちたときの逸失利益も認められる可能性があります。

 

 

事故でむちうち症になったときは弁護士に相談を

むちうち症は、被害者の心因的要因で回復が早くも遅くもなります。被害者の性格や回復への意欲、

素質など、諸般の事情を考慮して本来ならもっと早く回復していたと判断されると、素因減額によって賠償金の額が減額されるケースがあります。

実際に痛みを感じているにもかかわらず、賠償金の額が減額されるのは被害者としても納得がいかないはずです。

 

保険会社への損害賠償請求以外にも、むちうちの治療を受け方や後遺障害等級の認定手続きなど、

被害者が一人で抱え込むのは大きな負担になるものです。事故が原因でむちうちを発症した場合は、交通事故に詳しい弁護士に相談しましょう。