交通事故案件を弁護士に依頼するデメリット

当事務所に寄せられたご質問にお答えいたします。

 

家族が交通事故で負傷しました。インターネットで検索してみると、弁護士に任せた方がいいとわかり、今は弁護士を探しているところです。弁護士に依頼するメリットはよくわかりましたが、弁護士に依頼するデメリットはありますか?依頼する前に教えてください。

 

交通事故の解決を弁護士に依頼した方が、メリットが大きいのは事実です。しかし、それは損害賠償金が弁護士費用を上回るときで、損害賠償金が少額だと弁護士費用の方が高額になることもあります。

 

 

費用倒れするおそれがある事例

次のようなケースでは、弁護士に依頼すると損害賠償額より弁護士費用の方が上回る可能性があります。

 

①人身事故で被害者が軽傷だった場合

交通事故の解決を弁護士に依頼する理由のひとつに、「保険会社から受け取れる損害賠償金の増額が期待できるから」というものがあります。しかし、弁護士に交通事故の解決を依頼すると、相談料や着手金、成功報酬などの費用が発生します。

 

保険会社から受け取った損害賠償額から弁護士費用を差し引いたとき、手元に残る賠償金の方が多いときに弁護士に依頼するべきです。被害者が軽傷で治療費などの損害額が数千~数万円程度にとどまる場合は、損害賠償額よりも弁護士費用の方が高額になり、費用倒れしてしまうことがあります。

 

②物損事故だけの場合

物損事故の場合、人身事故のように慰謝料や逸失利益などの損害賠償金は発生しません。事故で損壊した物を賠償する目的で損害賠償金が支払われます。例えば、交通事故で車が損壊した場合、修理費用や代車使用料、廃車になった場合は事故の時点での車の評価額などだけが損害賠償金として支払われます。

 

このように、人身事故でも軽傷だったときや、物損のみの事故だったときは弁護士に依頼すると、弁護士費用を考える必要があります。

 

③弁護士費用特約を付帯していない

自動車保険に弁護士費用特約をつければ、300万円までは自己負担なしで弁護士を利用できます。しかし、弁護士費用特約を付帯している人は、自動車保険加入者のうち50~70%とも言われており、まだ利用していない人もいるようです。万が一の時に備えて、自動車保険に加入する際は弁護士費用特約も申し込むことをおすすめします。

 

最近では、交通事故に限らず日常のあらゆるトラブルに対応できる「弁護士保険」が注目を集めています。自動車保険に弁護士費用特約を付帯していない方、自動車保険に未加入の方も弁護士保険の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

 

費用倒れするかどうか不明な場合は弁護士に相談を

交通事故に強みを持つ弁護士なら、解決までスムーズに手続きを進められるので、基本的にはメリットの方が大きいと言えます。しかし、上記に挙げた事例では弁護士費用の方が高額になってしまうことも考えられ、弁護士への依頼は慎重になるべきです。

 

交通事故に遭ったものの、弁護士費用が高額で費用倒れするのが怖くて依頼できないという方は、依頼する前に弁護士に事故について相談し、アドバイスを受けた上で依頼するかどうかを判断してみるといいでしょう。