後遺障害の認定にかかる日数は?

交通事故で負った怪我が完治せず、何らかの症状が残ってしまった場合、保険会社に対して「後遺障害の申請」を行うことになります。申請が認められ、後遺障害として認定されれば、後遺障害等級に応じた賠償金の支払を受けられるからです。
では、後遺障害の認定には、どの程度の日数が必要なのでしょうか。治療や入院、その後の生活についての見通しを持つため、後遺障害が認定されるまでの期間を把握しておきましょう。

申請から認定までの目安は「1~3ヶ月」

後遺障害の申請がなされた場合に、後遺障害の審査を行うのは、「自賠責損害調査事務所」という機関です。
後遺障害の認定を求めるための手続を行ってから結果が出るまでの日数は、概ね「1~3ヶ月」が目安になると考えられます。自賠責損害調査事務所で申請を受け付けた時点から、調査完了までに必要とした日数の概要は、以下のとおりです。

・30日以内…80.3%
・31~60日…10.7%
・61日~90日…4.9%
・90日超…4%

※参考:損害保険料算出機構 2017年度版「自動車保険の概況」(2018年4月発行)
https://www.giroj.or.jp/publication/outline_j/j_2017.pdf#view=fitV

全体の約8割が1か月以内に認定されるため、「特に問題がなければ1か月程度で認定結果がわかる」と考えて良いでしょう。ただし、20%程度は1か月以上の期間が必要になることから、長期化する可能性もあることを覚えておいてください。
では、具体的にどういったケースで後遺障害の認定に時間がかかってしまうのかを解説します。

後遺障害の認定が長期化するケースとは?

後遺障害の認定に時間がかかる原因には、主に以下2つが考えられます。

1.任意保険会社の申請処理が滞っている(事前認定の場合)
後遺障害の申請には2つの方法があります。ひとつは任意保険会社経由で申請する「事前認定」、もうひとつは被害者自身が申請する「被害者請求」です。前者の場合は、任意保険会社の事務処理状況が、申請から認定までの時間に関係してきます。通常、任意保険会社の担当者は、複数の案件を並行して処理しているため、多くの案件を抱えていれば、申請に時間がかかってしまうのです。

2.医療情報などの提供が遅れている
後遺障害の申請には、主治医が作成した「後遺傷害診断書」が必要です。
しかし、これだけでは被害者の病状などを十分に把握できないことも多いため、追加資料が必要になることがあります。この場合、自賠責損害調査事務所は、病院への問い合わせを行い、その回答を待って認定が行われます。病院からの回答に時間がかかれば、必然的に認定までの日数が長引いてしまいます。

仮に申請から1ヶ月以上たっても音沙汰がない場合は、自賠責損害調査事務所に状況を確認してみてください。

弁護士と共に「被害者請求」での認定を目指す

被害者請求は、任意保険会社を通さずに、被害者本人が後遺障害の申請手続を行う方法です。手間や労力がかかる一方で、認定までの日数が短縮されたり、適切な等級が認定される可能性が高まったりするというメリットがあります。ここで、簡単に被害者請求のステップを見てみましょう。

1.担当医師に「後遺障害診断書」を作成してもらう

2.各種書類の準備
・支払い請求書
・交通事故証明書(警察署などから交付申請書をとりよせて申請)
・事故発生状況説明書
・医師作成の後遺障害診断書
・診療報酬明細書
・入院・通院交通費明細書
・休業損害や看護料などを証明する資料(納税証明書、課税証明書、住民票、休業損害証明書など)
・保険金の受領者が請求人であることの証明(印鑑証明書など)
・戸籍謄本
・(弁護士など代理人が請求する場合のみ)委任状

3.自賠責損害調査事務所による審査

4.認定

特に労力がかかるのが「各種書類の準備」です。これを弁護士に行ってもらえば、日数の短縮が期待できます。また、後遺障害の認定手続について豊富な実績を有する弁護士なら、「認定にはどういった情報が必要か」「適切な等級に認定されるためには何が求められるか」といったアドバイスも受けられるでしょう。

事故後の不自由な生活の中で、被害者請求の手続きを行うのは、精神・身体ともに負担がかかります。後遺障害の申請を熟知した弁護士に依頼し、スムーズかつ適切な等級認定を目指してみてはいかがでしょうか。