解決事例

高次脳機能障害 Cases3

2006.06.16

高次脳機能障害
後遺障害等級:高次脳機能障害3級(併合2級)
解決:平成18年6月16日判決 

裁判所:神戸地方裁判所

【事案の概要】高次脳機能障害(別表二第3級3号)、嗅覚障害(14級)、外貌醜状(12級)などの重篤な後遺障害を負い、併合2級の認定を受けた症状固定時44歳の女性について、将来介護費として日額5000円が認められた事案

後遺障害等級 高次脳機能障害(3級3号)
嗅覚障害(14級)
外貌醜状(12級14号)
併合2級
裁判所の認定 ①生涯(平均余命42年)にわたって随時介護が必要であると認め、将来の介護費用として日額5000円を認めた。

②傷害慰謝料250万円、後遺障害慰謝料2300万円、夫の固有の慰謝料300万円、子供2名の固有の慰謝料各100万円(慰謝料の合計額3050万円)を認めた。

弁護士のコメント 本件の被害者は、自賠責保険で33号と認定されました。この等級は介護が不要であることを前提としています。

しかし、家族からの詳細な聞き取り、主治医に作成していただいた意見書などにより、介護の必要性を詳細に主張・立証した結果、裁判所は、随時の看視と声かけが必要と認め、日額5000円の介護料を認めてくれました。

後遺障害等級が33号であっても、具体的な介護の必要性を検討し、介護料を認める裁判例が数多く出されています。この判決も、同様の判断をしている点で、高く評価できると思います。

また、親族の固有の慰謝料を認めている点も評価できます。

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