解決事例

高次脳機能障害 Cases2

2005.08.10

高次脳機能障害
後遺障害等級:高次脳機能障害9級(併合6級)
解決:平成17年8月10日判決 

裁判所:松山地方裁判所

【事案の概要】
高次脳機能障害(9級)の外に外貌醜状(7級)が認定された事案で、労働能力喪失率が50%(高次脳機能障害35%+外貌醜状15%)と認定された事案

後遺障害等級 高次脳機能障害(9級10号)
外貌醜状(7級12号)
併合6
内容・詳細 ①高次脳機能障害・てんかん・頭痛により、9級10号に該当する神経系統の機能又は精神の障害が存在することを認め、9級相当の35%の労働能力喪失を認めた。
②顔面及び頭部の著しい醜状により、15%の労働能力喪失を認めた。
弁護士のコメント 本件の争点は、主に
①被害者本人が若年であることから、神経系統の機能又は精神の障害が改善の可能性を考慮するか否か
②外貌醜状につき労働能力喪失の存否
でした。
①に関して、裁判所は、
・高次脳機能障害の性質上、将来的にも症状が続く可能性が高いこと
・てんかんの発作は定期的に生じており、服薬継続によっても完全には抑制されていない状態が続いていること
・頭痛に関しては、医師から一生服薬を続ける必要があると告げられていること
を根拠に、改善の可能性を否定しました。
②に関して、裁判所は、手術痕・瘢痕の存在により、
・作業能率の低下が生じるおそれがあること
・服装について厳格な定めのある職場での稼働が困難になるおそれがあること
を根拠に15%の労働能力の喪失を認定しました。
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