解決事例

高次脳機能障害 Cases25

2026.06.19

後遺障害等級:7級
解決:令和8年3月31日示談
京都エリア

【事案の概要】
56歳の被害者は、信号機の設置されている交差点を青信号に従って横断しようとして、横断歩道上を歩いていました。
にもかかわらず、同交差点を右折してきた自動車が、被害者を見落としたまま進行し続けた結果、この自動車に衝突されてしまいました。
この衝突によって、被害者は、外傷性くも膜下出血・急性硬膜外血腫・急性硬膜下血腫・脳挫傷(両側前頭葉・左側頭葉)・左頭蓋骨骨折などの怪我を負いました。
症状固定となった後、自賠責保険による後遺障害等級の認定を受けた結果、高次脳機能障害が7級と認定されました。
被害者は、復職しましたが、事故後も減収が生じていなかったため、後遺障害等級・労働能力喪失率が問題となりました。

後遺障害等級 事故当時、被害者は、公務員として就労していました。
本件事故によって、被害者は、重篤な頭部外傷を負ったものの、順調に回復し、元の職場に復帰することができました。
しかし、事故後、
・ せっかちになり、他人の行動を待てなくなった。
・ 記憶力に問題がある。
・ 好き嫌いの感情が強くなり、他人に対して厳しい評価をするようになった。
・ 疲れ易くなった。
などの症状が現れていました。
このような症状がありましたが、復職後、勤務先の配慮があったり、本人が懸命に努力されたことなどもあって、減収が生じていませんでした。
このような事情があったため、高次脳機能障害についての後遺障害等級がどのように評価されるかが気懸かりでした。
高次脳機能障害の実態を把握してもらいやすくするため、本人や家族から詳細に日常生活の状況・職場での就労状況を聞き取り、日常生活状況報告の別紙としてまとめました。そして、これらの書類を自賠責保険の請求手続にて提出しました。
その結果、被害者の後遺障害の実態を正確に評価してもらうことができ、高次脳機能障害について7級の認定を得ることができました。
示談交渉の経過 本件では、被害者や家族の希望、訴訟を提起した場合の解決見込みなどを検討した結果、まずは訴訟による解決ではなく、示談による解決を目指すことになりました。
示談交渉において、保険会社と交渉を繰り返した結果、十分な水準で合意できることになったので、示談によって解決することとしました。
以下、示談交渉で主に争いになった点について説明します。
1 逸失利益
保険会社は、逸失利益について、
・ 復職していること
・ 減収が生じていないこと
を考慮して、労働能力の喪失を認めることに難色を示しました。
しかし、粘り強く交渉した結果、
・ 労働能力喪失率を引き下げるものの、35%(9級相当)とする
ことでまとまりました。
この点では、とても有利に解決できたと考えています。
2 後遺障害慰謝料
自賠責保険が認定した7級の基準通りに認めてもらうことができました。
弁護士のコメント 1 後遺障害等級
だいち法律事務所では、適正な後遺障害等級を認定してもらうことを重視しています。
後遺障害等級は、損害額を算定する際、
・ 逸失利益を算出する要素である労働能力喪失率
・ 後遺障害慰謝料
などの認定に大きく影響するためです。
だからこそ、後遺障害等級を適切に認定してもらうための情報・資料は、可能な限り集めるように努めています。特に、高次脳機能障害が問題になっている事案では、この点についての対応が非常に重要です。本件でも、被害者や家族から、被害者の就労における情報を詳しく確認しました。
また、後遺障害診断書などの医学的資料についても、しっかりと内容をチェックし、被害者の実態が分かりやすくなるような記載になるように心がけています。
本件では、職場に復帰していながらも、高次脳機能障害について7級の認定を受けることができました。十分な成果が得られたと考えています。
2 示談交渉
本件では、被害者や家族の希望、訴訟を提起した場合の解決見込みなどを検討した結果、まずは訴訟による解決ではなく、示談による解決を目指すことになりました。
ですが、保険会社の提示額で安易に合意することは避け、被害者に満足してもらえる額の賠償金を確保するため、保険会社側と粘り強く交渉を続けました。
示談交渉では、十分な水準での合意が可能になりました。このため、最終的に、示談によって解決することとし、提訴はしないことになりました。
3 まとめ
交通事故における損害賠償請求において、納得できる解決を図るためには、適切な後遺障害等級を認定してもらうことが重要です。
また、示談交渉においても、安易に妥協することなく、こちらの主張を粘り強く主張することが重要です。
だいち法律事務所では、これらの点において妥協することなく、徹底して対応しています。
本件では、十分な成果を得ることができ、被害者やご家族に満足して頂くことができました。勝ち取った成果を十分に評価していただき、担当した弁護士として、とても嬉しく思いました。
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