解決事例

脊髄損傷 Cases13

2026.06.22

後遺障害等級:1級
解決:令和8年5月7日示談
京都エリア

【事案の概要】
被害者は、バイク(普通自動二輪車)に乗って出勤する途中、交差点から左折してきた貨物自動車に衝突されました。
この事故によって、被害者は、第1腰椎破裂骨折に伴う脊髄損傷(馬尾神経損傷)の怪我を負いました。この結果、被害者は、両下肢の完全麻痺(運動障害・感覚障害)、直腸膀胱障害(排尿排便障害)などの症状が生じ、身の回りの動作に常に他人の介護が必要な状態になってしまいました。

受任後の対応 ご依頼を頂いたのは、症状固定の診断を受ける前の段階であり、主治医に対して後遺障害診断書・脊髄症状判定用などの書類の作成を依頼しようとしている段階でした。
このため、速やかに、被害者やその家族と協議して、被害者の症状を詳細に確認しました。その上で、主治医に対し、
・ 後遺障害診断書
・ 脊髄症状判定用
・ 神経学的所見の推移について
などの書類の作成を依頼しました。
後遺障害等級 自賠責保険について被害者請求を行った結果、被害者は、脊髄損傷(馬尾神経損傷)を生じたと認定され、両下肢の完全麻痺(運動障害・感覚障害)、直腸膀胱障害(排尿排便障害)などの重篤な後遺障害を負ったと認定されました。
この結果、別表第一第1級1号に該当すると認定されました。
示談による解決の選択 本件では、別表第一第1級1号という最重度の後遺障害等級が認定されました。このため、訴訟によって損害賠償請求についての解決を図ることも検討しました。
しかし、被害者や家族の意向、その他の事情を考慮した結果、ひとまず示談交渉を行うこととし、交渉の状況を考慮して、示談に応じるか、訴訟による解決に進むかを判断することになりました。
以下、示談交渉で主に争いになった点について解説します。
示談交渉 1 将来介護費
⑴ 看護・介護サービスの費用
被害者は、重篤な後遺障害を負っていたため、日常生活に介護が必要な状態になっていました。
事故当時、被害者と同居していたのは同年代の配偶者だけであり、重篤な後遺障害を負った被害者の全ての介護を担うことは困難でした。
このため、被害者は、退院した自宅で生活するようになった後、要介護4の認定を受け、訪問看護サービス・訪問介護サービスなどを利用していました。勿論、これらのサービスに加え、配偶者も介護を担っていました。
⑵ 公的給付
被害者は、訪問看護サービス・訪問介護サービスなどを利用していましたが、その大部分が公的給付によって賄われており、自己負担していた額はそれほど多くありませんでした。
このため、当初、保険会社は、自己負担額のみを前提として、極めて低額の将来介護費を提示してきました。
これに対し、こちらは、将来介護費の認定水準に関する文献などを引用しつつ、裁判例では公的給付を考慮せず、介護費用の総額を前提として将来介護費を認定していることを訴えました。
この結果、保険会社は、提示内容を大きく変更し、年300万円という将来介護費を認めてくれました。
2 傷害慰謝料(入通院慰謝料)・後遺障害慰謝料
怪我や後遺障害の重篤さを積極的に説明した結果、被害者の状況を理解してもらうことができました。その結果、傷害慰謝料は30%増し、後遺障害慰謝料は10%増しの金額を認めてもらうことができました。
弁護士のコメント 1 後遺障害等級の認定
この事案では、主治医に後遺障害診断書などの作成を依頼する前の段階から関与できました。このため、十分な準備を整えてから、被害者請求の手続を行うことができました。
この結果、脊髄損傷(馬尾神経損傷)という後遺障害が、別表第一第1級1号に該当すると認定してもらうことができました。
後遺障害等級は、損害額の計算に大きく影響する重要な要素です。この段階から関与できたことは幸運だったと思います。
2 損害賠償請求手続
提訴した場合に、
・過失割合がどのように認定されるか
・傷害慰謝料(入通院慰謝料)・後遺障害慰謝料の認定額がどのようになるか
・逸失利益に算定に関する労働能力喪失率・労働能力喪失期間の認定がどのようになるか
などの問題がありました。
このため、提訴すべきか否かは慎重に判断すべきことになり、まずは示談交渉を行うことになりました。
示談交渉では、こちらの主張を考慮した損害額を認めてもらうことができ、大きなメリットが得られた事案でした。
高額な賠償金・保険金を受領することができ、被害者にも、ご家族にも、ご満足頂ける結果を得ることができたと思います。
daichi library
youtube
instagram
facebook
弁護士ドットコム

お電話

お問い合わせ

アクセス