後遺障害等級:7級
解決:令和6年1月30日示談
兵庫エリア
【事案の概要】
被害者は、自転車に乗って道路の左端を走行していましたが、道路中央への方向に進路を変更しました。
加害者は、自動二輪車(バイク)を運転し、道路を直進していましたが、進路変更してきた自転車を見落としたまま進行し続けた結果、バイクを被害者に衝突させてしまいました。
この衝突によって、被害者は、外傷性くも膜下出血・硬膜下血腫・側頭葉脳挫傷などの怪我を負った結果、記憶障害・遂行機能障害・易疲労性・感情のコントロール障害などの高次脳機能障害が残ってしまいました。
後遺障害等級 | 1 職場の上司の説明 被害者は、症状固定に至る前に復職することができました。 しかし、記憶障害などの高次脳機能障害が残存していたことから、配置転換を受けていました。 |
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示談交渉 | 本件では、被害者やそのご家族の希望などを考慮して、訴訟による解決ではなく、示談による解決を目指すことになりました。 以下、示談交渉で主に争いになった点について解説します。 1 逸失利益 保険会社は、逸失利益について、 ・ 復職していることを考慮して、労働能力喪失率を引き下げるべき ・ 定年後の基礎収入を少ない金額にすべき などと主張してきました。 しかし、粘り強く交渉した結果、 ・ 労働能力喪失率は後遺障害等級に対応した数値を採用する ・ 定年後も収入額を維持する ことでまとまりました。 これらの点では、とても有利に解決できたと考えています。 2 過失割合 保険会社は、被害者の過失割合を30%とすることにこだわっていました。 こちらは承服しがたかったですが、反面、訴訟などで長期化することは避けるべき状況でした。 この点についても、粘り強く交渉した結果、被害者の過失割合を25%に修正してもらうことができました。 |
弁護士のコメント | 1 後遺障害等級 だいち法律事務所では、適正な後遺障害等級を認定してもらうことを重視しています。 後遺障害等級は、損害額を算定する際、 ・ 逸失利益の労働能力喪失率 ・ 後遺障害慰謝料 などの認定に大きく影響するためです。 だからこそ、適切に認定してもらうための情報・資料は、可能な限り集めるように努めています。本件でも、職場の上司の協力を得て、被害者の就労における情報を詳しく確認しました。 また、後遺障害診断書などの医学的資料についても、しっかりと内容をチェックし、被害者の実態が分かるような記載になるように働きかけています。 本件では、職場に復帰していながらも、7級の認定を受けることができ、十分な成果が得られたと考えています。 2 示談交渉 本件では、示談交渉を選択することになりました。 ですが、保険会社の提示額で安易に合意することは避け、被害者に満足してもらえる額の賠償金を確保するため、保険会社側と粘り強く交渉を続けました。 この交渉の成果も十分なものだったと考えています。 3 まとめ 交通事故における損害賠償請求において、納得できる解決を図るためには、適切な後遺障害等級を認定してもらうことが重要です。だいち法律事務所では、この点は妥協することなく、徹底して対応しています。 本件では、十分な成果を得ることができ、被害者やご家族に満足して頂くことができました。 |